寝返りをすると爆発する

 猫がベッドで寝るようになった。最近までは別々に寝ていた。夜になると猫の部屋の扉が開かないようにしていたのだ。その扉を開けっ放しにすると、猫はより暖かな場所を求めて、ベッドにやって来た。そして僕の足元か、どう表現していいのかわからないが率直な言い方をすると股間の辺りの掛布団の上に寝るのだ。暖かいのだろう。足元や股間の辺りに重みを感じるから、眠っていても意識の片隅でどこか遠慮して寝返りが打てない。意識の片隅にいつも足元の猫のことがあるということは熟睡できていないし、寝返りが打てない訳だから疲れる。
 考えてみたら猫に遠慮することはないと思うのだ。猫は運動神経が優れているし、タフで少々の寝返りごときではへこたれないはずだ。でも、なぜか寝返りが打てない。僕は恐れているのだ。寝返りによって起こる二つの事象を恐れている。まず一つは寝返りによって猫が自分の足元から離れてしまうこと。猫は可愛いから自分の近くにいてほしい、その願望のために少々苦しくても寝返りは打たないのだというマゾヒスティックな忍耐を発揮しているのだ。もう一つは猫の目覚めを恐れている。目覚めた猫が部屋に降り立ち、暴れまわるともう寝るどころではなくなってくる。ドドスコ、ドドスコ、ドドスコォォオオオオ!!!と部屋中、あるいはアパート全域にまで響き渡る立ち回りを見せるのだ。それくらいなら寝返りを我慢して、しばらく横になっていた方がいい。近所迷惑にもなることだし。

 寝返りは必要なことだ。僕は介護の仕事をしているから、寝返りをしないとどうなるかをよく心得ているつもりだ。しかし、寝返りによって、世界が変転してしまうことだってあるのだ。どちらにしろ睡眠不足だが、より酷い睡眠不足の世界はいつも揺れている。僕はそれに耐えられない。
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