好きなもの、信州そば

 夜勤明け。帰りの電車内で鈴の音が鳴りだした。もちろん、鈴などどこにもない。軽い幻聴のようなものだろう。聴こえるはずのないものが聴こえるのだ。今の職場になってから、よくあることだ。動けない入居者が鈴を鳴らして呼ぶ音が耳について離れない。休日も寝ていると急に鈴の音が鳴って、飛び起きる。
 めまいがして少し気分が悪かった。行き違いのため3分ほど停車した駅には煙の匂いが漂っていた。駅の向こう側には畑が広がり、老齢の農夫たちが刈った雑草を燃やしていた。故郷の春の野焼きを思い出して、懐かしくなった。

 帰宅すると猫がヒャッヒャと鳴く。うちの猫はなぜか「ニャー」でなく、「はッ」とか「ヒャッヒャ」などと鳴く。僕の耳がおかしいのか。時折眩暈がするくらいだから、おかしいかもしれない。

 ぺヤングソース焼きそばのデカいやつを平らげる。それと一昨日作ったカボチャの煮物が残っていたので、食べてしまう、何か白いものが浮いていたが気にせずに。妻が手羽元の唐揚げを作ってくれていたので、それも胃に詰め込む。栄養などどうでもいい。満腹を得るためだけの食事。そして、寝る。

 今日はサボらずに夕食を作ろうと思った。冷蔵庫を見ると先日買ってきた”焼きそば”が入っていた。賞味期限は今日だった。仕事から帰ってすぐにぺヤングを平らげているだけに、夕食も焼きそばかと思ったが、好きなので構わないと思った。どれだけ焼きそば好きなのだと思われるかもしれないが、好きなものなら3食続いても構わないと思う(そこまで焼きそばが好きな訳ではない)。僕は焼きそばというより、”そば”が特に好きなので、毎日食べてもいいと思っているほどなのだ。しかし、この街では、”そば”より”うどん”をよく食べるようだ。今まで入った店の”そば”はどれもおいしくなかった。ある店で”そば”を注文したら、”そうめん”が出てきた。それは決して”そうめん”ではないのだが、色が白く、そばの香りが全くしないのだ。こんなの”そば”なんかじゃねえ!と思ったものだ。”そば”と言えば、友人が「そば打ち職人はそばを裸足で踏むし、麺棒で麺を伸ばす時に汗が垂れて混ざるから汚え」と言っていた。もしそれが本当だとしたら、衛生的にかなりマズイだろう。職人の足が水虫だったりして、その足で直接麺を踏んづけていたら、マジで汚え。水虫と汗が混入した”そば”など食べたくはない。

 しかし、おいしいそばが食べたい。毎日でも食べたい。来月たった一泊だが、実家に帰るので、松本城付近のお蕎麦屋さんで、そばを食べたいなあと思っている。時間があればいいのだが。いや、時間はある。妻と結婚後の挨拶に行くのが今回の帰省の目的だ。結婚式をしていないので、この際両親や妹にも直接祝ってもらうために、会場を蕎麦屋にしたらいいのだ。入店して、そばを注文し、雑談をする。そのうち蕎麦が運ばれてくる。それをズルズルと啜って、全力で食べた後、一斉に店を後にする。これで結婚後の挨拶が終了するし、おいしいそばを食べるという願望も充足できるという訳だ。よし、そういうことにしよう。
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