スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

クリスマス・イヴ

 入居者の口にスプーンを持っていく。入居者は口を開ける。スプーンの上にはとろみをつけた水。とろみのついたプルプルと揺れる水に、入居者の顔が映っている。この反射する顔(口が大きく映り、目は小さく幅が狭い、台形のような顔)を見て、笑いが堪えられなくなり、入居者の口にスプーンを運びながら、ずっと下を向いて、顔を真っ赤にしたのだった。

 その入居者が朝起きてきた時、僕があいさつすると「頭がきれいだねえ」と言った。その入居者を連れてきた女性スタッフが「ツルツルできれいですねえ。ワックスを塗って、頭を磨いているんですよ」と説明していた。僕は疲労からテカテカになり、中年男性が発する脂のような臭いを中学時代からすでに漂わせていた(中学の頃から妹におじいちゃんの臭いがすると言われていた)頭部がさらに脂でギラギラとなっていくのを感じながら、「え、あ、っは、ううああうああ」と言葉にならない声を出した。

「これからもその髪型で行くの?」

 そう言われた。これからも何も、僕には髪がないのだから、仕方ない。これからもハゲのままだ。

「1週間くらい伸ばしてみてよ」

 そう言われた。ないものは伸びない。

「今はおしゃれで坊主にする人っているよね」

 そう言われた。おしゃれでなく、ハゲているだけだ。ハゲたくてハゲた訳じゃない。ただ、僕は料理に髪の毛を一本も入れずに提供する自信がある。にもかかわらず、飲食店でバイトをしていた頃、料理に髪の毛が入っていたという理由で、手つかずのまま返ってきたことがある。そんな時、テーブルにまで出向いて「入るはずがない」と言いたかった。
スポンサーサイト


ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

たびびと

Author:たびびと
こんにちは、たびびとです。
ようこそ、ぼくのブログへ。

介護職員のバイトをしています。
時間がいっぱいあるので、ブログ始めてみました!

広告
最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

カレンダー
08 | 2017/09 | 10
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
フリーエリア
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。