睡眠不足

 ある企業では1日6時間労働を導入したそうだ。給与は8時間制の時と変わらないという。いいなあ。6時間で集中して仕事をする。だらだら働くより、濃い時間を過ごすことを心がける。効率的な環境を作っていく。日本人は働き者だが、ただ働きすぎている。経済成長の裏側には、ちゃんと頑張っている人がいて、犠牲になって死んでゆく人も少なくない訳だ。

 渋谷駅銀座線へ上る階段を通勤ラッシュで人が埋め尽くす。それのなんと疲弊した姿に見えたことか。疲れている。銀座線ホームで電車待ちで並ぶ人々、誰かが発狂して、前の人を押す、押された前の人がその前の人を押す、そのようにして、一番前に待っていた二、三人が線路に転落する。そんな想像をよくしていた。もしかしたら、前の人を押したのは僕だったのかもしれない。僕には、あの通勤者の群れの中に、そんな気配を感じたものだった。そんな想像をする人は僕のほかにも沢山いるのではないだろうか。

「人々は生きるためにこの都会へ集まってくるらしい。しかし、僕はむしろ、ここではみんなが死んでゆくとしか思えないのだ」

 これは、日常が仕事一色に染まっていた僕が、いつかの日記に書こうとした言葉なのだが、この言葉はリルケの『マルテの手記』にそのまま書かれていた。僕は自分の思っていることが書かれた本があったことに驚いたのだった。

 昨日も今日も5時間くらいしか寝ていない。これは完全に睡眠不足だ。時には3時間しか眠れなかったり、1時間という日もあったり、夜勤なら一睡もできない、そんな日があっても仕方ないのかもれないけれど、7時間以上は眠らないと体の調子が悪くなるので、睡眠はちゃんととりたい。作業効率を維持するためにも。

 忙しい、時間があまりない、と言って睡眠を削るのはおかしい。ことにその理由が仕事にあるのだったら。本来、睡眠を削らざるを得ない場合は、「楽しい時」に限定されるのだ。友達と夜遅くまで遊ぶとか、かわいい彼女と過ごすとか、部屋にこもって秘密兵器の開発に励むとか、睡眠不足はそんな幸せな理由の上に成り立たなければならないのだ。

 仕事のせいで睡眠不足に陥っているとしたら、次の2つが考えられる。

・会社が搾取している場合
 企業側が労働者の能力を大きく超えた労働を課している。明らかな時間の搾取だ。いや、詐取だ。人の健全なる精神活動に障害を与えるような会社は詐欺企業だ。もし薄給なうえに手当がないとしたら、ブラック企業な上に詐欺的な犯罪組織の可能性が高いだろう。

・能力が欠如している場合
 大して仕事もないのに、残業をしているとしたら、自分の時間の使い方を見直してみた方がいい。僕は最近毎日5秒くらいは仕事を振り返ってみるのだが、やはり見直すべき時間はあることに気付く。

 仕事中の時間の使い方は本当に見直すべきだ。勤務時間中、全力で動き回っているだろうか、それこそ北京原人なみに。人間にはそれほどの集中力があるだろうか。時には居眠りをしたり、かわいい女性社員に目が釘付けだったり、パソコンでゲームをしていたり(後ろに気配を感じたら、素早く仕事の窓に切り替える)、ネットサーフィンしていたり、雑談していたり、席を立って太ももをパンパン叩きながら歩いてみたり。思い返すと1日中仕事はしていないということに思い当たるのではないだろうか。仕事は効率よくやって定時で帰る(仕事が残っていても帰っちまう!)。これが理想的です。

 睡眠を削っても差し支えない場合もある。睡眠はとりたい、と言ったことに矛盾することになるかもしれないが、「明日仕事があるから寝ないとなあ」なんて考えは本当はつまらないことだ。今日面白いことがあったら、眠らなくてもいい。今日の面白いことは明日あるとは限らない。今日面白いことをして、明日の仕事はサボって寝ていればいいじゃないか。大体、仕事なんて、生活するためのツールであって、本業ではないだろう。本業は楽しいことをすることなのだ。楽しいことってのは、人生においてほんの少しのことなのだ。そのほんの少しのことを逃して、何が楽しい人生なんだ!なんて言ってみても、日本の真面目な若い青年たちは、明日仕事があるから、ちゃんと眠らなければならないと思っているのだ。なぜか?そうだからです。
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