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1月が終わります

 1月最終日の陽気は、公園の暗渠に潜り込んでいた野良猫を表舞台に引っ張り出し、その日照りの叢に昼寝をさせる、非常に温かなものだった。洗濯物もよく乾いた。ダウンジャケットを脱ぎすてて、僕は走り出したい気分だった。ショッピングストア内で、アパートの管理会社の社長を見かけた。身長180cmを優に超える大男で、白髪混じりのオールバックに色つきのメガネをかけている。歩き方がいつも忙しそうだから、遠目に見て「あ、社長さんだ」と気付いた。この1月末日の陽気は社長までも狭い不動産屋から引っ張り出したのだ。暖かな陽気に、僕の心もおかしな感じになった。春に不審者が増えるのもわかる気がした。

 あと40分で1月も終わり。なんだかあっという間だったという印象。

 年明け早々引いた大吉、その日の夜からおみくじで運を使い果たしたとばかりに嘔吐下痢で数日苦しんだ。そんな新年のスタートを切ったのだった。1月を思い返すと色々なことがあったと思う。さて2月はどんな月になるだろうか。2月はとても重要な人と会うことからスタートする。中旬には旅行に行く予定がある。もしかすると、とんでもないビジネスチャンスに恵まれるかもしれない。先がわからないから面白い。

 充実した日々を願って。

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無知ゆえに

 夜勤明けの僕は猫背な上に俯き加減で、前を睨みつけるように、外を歩いた。時折、猫背を修正しようとしたが、両肩を交互に上下させ体を揺さぶるような、変態にしかできないような、自分でもおかしいことに気付くほどの動きをしていた。だから、それ以上の猫背の修正は諦めた。それ以上続けたら、自分自身の動きの奇妙さに僕は恥ずかしくて、赤面しそうだったからだ。少し休めば、体の調子も回復しただろう。しかし、家で休む訳にもいかなかった。明日、ある方にお会いすることになったので、お菓子を持参しようと思い、買い物に出たのだ。
 近くのショッピングストアのお菓子屋さんで、地元では有名なお菓子のギフトを買うことに決めた。ディスプレイを一周して、これにしようと決めたギフトの前で立ち止まり、店員に向かって、手を挙げた。店員はにこやかに近づいてきた。

僕 「あ、あのぅ、これ下さい」

店員「のしはお付けいたしますか?」

僕 「え(の、のし?)、あ(あ、アレか)、はい(アレだよな、しかし・・・)」

店員「赤い帯でよろしいでしょうか?」

僕 「え、赤?え、え・・・」

店員「」

僕 「」

店員「包装のみにいたしますね」

 店員は笑顔を崩さずに対応した。僕はまたしても自分の無知によって、恥ずかしい思いをしたのだった。僕は品物を受け取ると「あ、ありがとうございます」と言って、クルッと反転して立ち去った。僕は自分の背中に店員さんの突き刺すような視線を感じながら、他の買い物も放棄して、ショッピングストアを後にした。

 のし。のしとはアレだ。ググりたまえ!

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なんとか家を出た、きっと大丈夫だ

午前2時を確認し、目を閉じた。そんなに遅くなるまで起きているつもりはなかった。だが、胸が騒ついていた。パソコンの画面を見ていたせいかもしれない。とにかく眠る。

iPhoneのSkypeの音で目が覚めた。友人が絶え間無くメッセージを打っている。10時半を過ぎていた。友人のメッセージを無視して、僕は全裸になった。髭と髪の毛を荒っぽく剃り終え、シャワーで流した。身体を拭き、顔と頭に化粧水を染み込ませた。冬の乾燥した空気は、髭剃り後の肌をカピカピに突っ張らせ、全力で表情筋に力を入れでもしたら、シワに沿うようにして、皮膚が引き裂かれるだろう。

昼食のパスタを茹でながら、友人のメッセージを読んだ。それは株式投資の話題だった。彼の保有する株価が上がり続けているというのだ。「君も買いたまえ」と彼は言う。彼は自身のブログで、「株で損をする心理」について、極めて的確な記事を書いていたが、彼自身がその損をする心理にはまり込んでいるのだった。

しかし、僕は14時近くまで友人の情熱溢れる株式メッセージに付き合い続けたのだ。友人は仕事が忙しいと言いながら、メッセージを送り続けてくる。彼は効率よく仕事をこなす人間だが、益々その能力に磨きがかかっているようだ。

僕は会話がある程度落ち着いてくると横になって目を閉じた。夜勤に行く前に少しでも長く寝ておきたいのだ。

雨の音が続いていた。僕は酷く憂鬱な気分で目を覚ました。夜勤の日はいつも気分が落ちるが、今日はかなり久しぶりに「ああ、鬱だな」と思った。ずっとベッドで寝続けていた今日みたいな日のことを思い出した。正直言って今日も横になっていたいと思ったが、仕事があるから起きなければならない。起き上がることができた。自分はまだ大丈夫だと感じた。まだ大丈夫。

今、なんとか夜勤の最中。なんとかやっている。

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ご心配をおかけしているようです

 Oh,shit!

 この冬買った安物のスリッパがもうすでに壊れ始めている!やはり安物だな。作りがかなり甘いところがある。冬は足を冷やさないためにも、必ずスリッパを履かなければならないから、今の時期に壊れてしまうと困ってしまう。やっしースリッパと同時期に僕は男性用のモコモコの靴下を購入した。これも安いが、今のところまだ壊れていない。非常に暖かく、足の冷えをあまり意識せずに生活できている。寝るときは湯たんぽと靴下で、快適に眠りに落ちることができる。足が冷たくて目を覚ますことは全くなくなった。目を覚ます原因は、怖い夢(たとえば仕事をする夢)を見た時だったり、布団がなくなっていたり、殴られたりした時だ。あとはちょっとした物音がした時くらいだろう。僕はクソ野郎なところもあるが、神経質なところもあるのだ。

 む、ラップ音がする。なんだね、これは?不気味だな。このアパートは色々と問題があるようだ。管理会社には度々苦情を入れているが(クレーマーではない)、改善の傾向が見られない。嫌がらせを受けたこともあって、その件で防犯カメラを設置してくれるという話だったが、1年以上経っても一向に設置する気配がない。隣の家のおじいさんは、こっちのアパートの敷地に勝手に入ってきて立ち小便をしていくし、ほかの入居者にも問題がある(駐車場を占拠するおじさんや、他人の行動をじろじろ見てくる人がいて気味が悪い)から、日に日に引っ越したい気持ちが強くなる。職場が遠くなり、通勤時間が増えるのは嫌だが、部屋も最近手狭になってきたし、そろそろ環境を変えるのも悪くないかもしれない。

 僕が欲求に負けてすぐにでも株に手を出さないのは、引っ越しをしたいと思っているからだ。

「株で儲けたら、すぐにでも豪邸に住めるんだ。高級車にも乗れる。運転手を雇い、毎日職場へ送迎してもらえるだろう。引っ越しより株式投資を優先させるべきだ。今買えば損はしないが・・・」

 気のせいだろうか。友人の声が聴こえたような気がする。しかし、僕の決意は固い。カメラだの、旅行だの、ライブだのと、出費はしてきたけれども、引っ越しを考えていて、それは株より優先すべき事項なのだ。株に手を出すにしても、僕は無知過ぎる。いくら少額の取引から始めると言っても、やはり株がどのようなものかを学んでからでないと手を出せない。

 ここ数日間のブログの内容により、様々な方たちに心配されているみたいだ。「元気がないようだから、リスキーでワクワクすることをしてみては?」「悪い友人の話に乗ってはダメです」などと、何も決められない僕のためにアドバイスをしてくれる心温かな人がいて、僕は本当に感謝している。

「みなさん、ありがとうございます」

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物干し竿のように強く

 株式投資の勧誘のメッセージが鳴り止まない。友人は僕を破産させる計画を練っているから、僕が破産するまでメッセージを送り続けるだろう。仕事中だというのに、数字の変動に気を取られているらしい。僕は彼が数字の変動に心奪われている間に、部屋を掃除した。1日1箇所の掃除を心がけることで、部屋はきれいになっていくだけでなく、心も磨かれる。掃除とは、志の高い人間にもってこいの作業なのだ。

 よく晴れた日で、洗濯をして、久しぶりに自宅の物干し竿に干した。久しぶりに見た物干し竿は中央付近でわずかに角度を持っていた。外側が銀色の何かでコーティングされているから確認しようがないけれど、内部が折れている可能性がある。それでも一応干した。折れたら、折れたで仕方ないだろう。3年使用したんだ。その3年の間に2,3回、強風で地面に叩きつけられもしている。僕は1年も経たずに心が折れるタイプだが、この物干し竿には、よく頑張ったと言ってやりたい。

 日暮れ近くに僕はコタツに座って、落ち着いた。掃除や洗濯を済ませ、一段落したからだ。そして、コーヒーを入れて、それを飲みながら、久しぶりに集中して本を読もうとしたのだ。それはある村の集落の村民たちが揃って姿を消すという話だった。非常に先が知りたくなる内容なのだが、僕の好奇心を遮るように、iPhoneが音を立てるのだ。それは昨日から鳴り止まない友人からのメッセージなのだ。

 彼は言葉巧みに、僕を勧誘する。今もSkypeは鳴りやまない。一体彼は1日何をして過ごしているのだろう。今日は平日だから、もちろん彼は職場にいるはずなのだが・・・。
 結局、僕は折れかけている。おそらく近いうちに僕は試しに少額から始めることになるだろう。いや、わからない。今やるかやらないか、やるかやられるか、勝つか負けるか、さまざまな思いが頭の中で渦を巻いている状態なのだ。僕は混乱している。非常に混乱している。友人は僕を混乱させ、大ダメージを与えるつもりなのだ。これは彼の得意技だ。あらゆる補助魔法、特技を駆使し、防御力を限りなく0にさせてからの、攻撃。これに耐えられる体力など持っていない。

 僕は今混乱しているのだ。ごはんを食べて、落ち着いてから、株式入門のページをネットで検索してみようと考えている。
 それにしても、僕は自分の心の弱さを実感する。物干し竿のように丈夫な体と心を持ちたいなあ。

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株式投資で100%儲けることができる

 友人に「株をやらないか」とそそのかされて、僕はすっかりその気になっていた。彼女に「株をやるんだ。僕は勉強をするんだ」と言ってみた瞬間に「ダメ」と言われた。「お金に余裕がないのにできる訳ないじゃん」と。

 確かに僕は日本の30歳男性にしては収入も貯蓄も少ない。株式投資につぎ込む余裕なんてものは持ち合わせていないのだ。しかし、なぜ、僕は一瞬でも株をやろうと思ったのか。それは、友人が言葉巧みに僕を勧誘してくるからだ。友人はどうも僕を破産させる計画を立てているらしく、僕が散財した上に、ホームレスになるというシナリオを描いて、楽しんでいるようなのだ。

 友人は「今やらないと確実に損をするが・・・」などと言うのだ。しかし、どんな確信をもって、そのようなことが言えるのだろう。今すぐやらなければいけない、というような言い方がなぜできるのか。友人はまたこうも言うのだ「君は最近元気がないから、株くらいリスキーな、ワクワクするものをやったらいい」と。元気がないから株をやる、これは一体どういうことなのだろう。僕にはわからない。

 僕は勉強のつもりで、株をやってみてもいいとさえ思っていたが、どうも騙されているような気がして、踏み出せないのだ。しかし、株に関して言うと、僕は以前から興味があって、いつかやってみたいと思っていた。僕だったら、必ず儲けることができると思っているからだ。儲けるのは他の誰でもない、この僕だ。

「君の大切にしている蔵書、カメラ、登山用品、その他色々をすべて売り払い、全額株式投資につぎ込んで、それで儲けた金で、すべてを買い戻すだけでなく、高級車に乗り、豪邸に住めばいい」

 友人は僕に財産を一旦手放すことを奨めるのだ。

 Skypeでの一連の会話をお見せしたいところだ。友人、彼は僕をどうにか騙したいらしい。

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 今、信じられないメッセージが届いたところだ。プライバシーの関係上、あまり詳しく書きたくなかったのだが、このメッセージは強烈に僕の心に木霊する。

「金が足りなくなったら、プロミスに借りればいい。金が手に入る上に、相武紗季ともお近づきになれて一石二鳥だろう?」

 これは本当だろうか。相武紗季とお近づきになれるのだろうか。もしそうだとしたら、借金をするのも悪くはない。だが、しかし、今日の僕は冷静だ。それはこういうことだろう。

「金が足りなくなったら(俺に頼らずに)、プロミスに借りればいい。金が手に入る(借金地獄な)上に、相武紗季(がコマーシャルをするプロミスの下請けの取り立て屋)ともお近づきになれて一石二鳥だろう?」

 よくもまあ平気でこんなことが言えたものだ。株式投資に関して、慎重にならざるを得ない。

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えー、遊んでいます。間違いなく遊んでいます。

 死んではいない。一応生きてはいる。生きているが、死んでいるのと変わらないようなものだ。国家経済にとって限りなく穀潰しに近い生き物のとして、胃痛に苦しみながら、横たわっているだけだ。

「遊んでいたでしょ」

 彼女が帰ってくると僕にそう言った。カメラを片手に持っていたからだろう。遊ぶ、とは少し違う。カメラの機能を覚えようとしていたのだ。それを遊ぶというのだ、と強く言われたら、僕は「はい、そうです。遊んでいました」と委縮気味に答える。それを認めるのがいつもの僕だった。

「遊んでないよ。今日は苦しくて寝ていたんだ。大江健三郎を頑張って1ページ読んだけれど、胃が痛いし、眠くなったから、寝ていたんだ」

 僕がそう答えると「遊んでるやん」と彼女が言った。

「遊んでないよ。読むことは僕にとって遊びじゃないんだ。簡単に頭に入るような文章を読むのは娯楽かもしれないけど、難しい文章を読むのは僕にとって勉強なんだ。遊びじゃない。僕は勉強をしていたんだ」

 僕は何がなんでも遊んでいたことを否定しようとして、いろんな言い訳を考えて、口から絞り出すように発声した。それらは一貫性がないから、僕はあらゆる矛盾を生み出した。遊ぶことが人生にとって無駄なことのように、僕は次々に無駄な言い訳を並べ立てて、自分を苦しく追い込んだ。

 職場で、入居者を歯医者に連れて行った日、僕は歯科医や歯科衛生士たちに囲まれて、自分がふつうの人たちよりも、劣った存在であることを如実に感じた。歯科医、その自信に満ちた彼女たちの視線に囲まれ、僕は自分が本当に劣等の塊であることを実感したのであった。僕は人とまともに話すことができないが、それは無意識にも自分の抱える劣等感を表面化していたことにならないだろうか。僕はこの人よりも劣った存在だ、といつもどこかで思っているから、話し難い。気おくれがある。それは自分が無意味にプライドの高い人間だということを示してもいる。おかしな話だ、人より劣っていながらも、プライドが高い。お前の言っていることは間違っている、と言われることを恐れているのだ。間違っているなら、間違っているでいいじゃないか、新しい考え方をしてみるチャンスではないか、邪魔なプライドなど捨ててしまえ、と自分自身に言ってみるが、簡単にはいかない。簡単にできることに対して、苦しみなどは感じはしないだろう。

 僕は独りで『シクラメンのかほり』を音痴で汚い声で歌い始めるが、歌い始めてすぐに歌詞がわからなくなり、しんと静まり返る。

「歌詞わからなくなっとる」

 彼女にからかわれながら、僕は最初から歌いだす。

「真綿色したシクラメンほど清しいものはない、出逢いの時の君のようです、ためらい・・・」

 まただ。また同じ個所で歌詞がわからなくなる。YouTubeで布施明が歌うのを繰り返してみるが、なかなか覚えられない。僕は虚空に布施明の眉間のシワのようなひずみを見出す。あのひずみに僕は本来あるべき声を吸い込まれ、きっと力が出せないんだ。そのせいで、遊んでいる、と言われるのだ。誰もが遊びと認める鼻歌を、虚言癖のある友人のように「僕は勉強をしているんだ」と挿げ替えてみるのだ。

 遊んでいる。要は無駄なことばかりしている人に見られたくないのだ。遊ぶこと自体は悪いことじゃない。だが、遊び続けてばかりで、何もしない人のように思われるのが嫌なのだ。嫌だから、嫌なのだ。

 僕は結局、不満足に今日という日を終えそうな気がする。残された2時間10分に、僕は大江健三郎の小説を読み切り、『シクラメンのかほり』を満足に唄うことなどできないと考えている。

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古い映像が流れ続けています

何だか調子がよくないなあ。
やる気がまったく起きない。
身体がだるく、泣けてくる。

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夢と現実の狭間の幻の時計

休みのはずの日の勤務は睡眠不足も伴い、気怠かった。職場では朝から軍歌が鳴り響き、古老の出征兵が「うん、いいですね」と頷いていた。

「うん、いいですね」

彼は当時、胸を張って歌っていただろうか。日本の勝利を信じる純粋な少年、天皇陛下の子供たちだったろうか。「うん、いいですね」彼は軍歌を聴きながら、何を浮かべ、浸っていただろうか。その遠い眼差しに、僕は見たことのない昔の風景を空想し、「うん、いいですね」と心の中で呟いた。

暗闇の中で光を見た老人が涙を流した。やっと探し物を見つけられたのだ。ところが、見つけられたのは老人の方で、探していた家族は安堵した。橋の下の暗闇で、老人は独り泣いていた。ただ光求め、泣いていた。

休憩中にうとうとしていると、夢を見た。ファッ!?と目を覚ますと夢などはすぐに忘れてしまって、時計に目を移した。混乱した頭は見たものを誤って捉えることがある。休憩時間がとっくの昔に終わっていると勘違いした頭で控え室を飛び出した。仕事場に戻って、再び時計を見ると、まだ休憩時間は10分余り残っている。夢と現実の狭間の幻の時計に騙されて、脂汗を拭っていると「まだゆっくりしてていいのに」と年上の女性スタッフが優しく声を掛けてきた。

ぼんやり突っ立っていることが多いような気がした。今日は本来休みだから、少しばかりダラダラしてもいいではないか、と甘えた気持ちがあった。だが、タダ働きをしている訳ではない。責任がある。気持ちを切り替えて、僕はタイミングがなくて行きたくても行けないトイレのためにパンパンに膨張し、大爆発しそうな膀胱を極力刺激しないように無駄のない動きで、洗濯物をたたんでいった。

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長すぎた不貞寝

 職場から連絡があった。明日は休日だったのだが、出勤することになった。僕はそのことで落ち込み、不貞寝した。随分長い不貞寝だった。朝の10時に連絡があり、ベッドに入り込んだのだが、起きてみると15時を回っていたのだ。このことを友人に伝えたら、勿体ないと笑われた。確かに勿体ない。時間というのは帰ってこないものだし、いくら金で買えると言ってみても、失われた時を買い戻すことはできないのだ。

 結局、今日やったことと言えば、映画を2つ観て、不貞寝したことくらいだ。何もしていない。この事実を前にして、僕は今「ううああうああ」と叫んでみたい気がする。

 圧力鍋の中でカレーの具材が悲鳴を上げながら、次第に軟らかくなっていく。夕食を作り始めるには遅い時間だが、急にカレーを食べたくなったのだ。なんでもカレーを食べるとセロトニンが分泌され、幸せを感じられるとのこと。記事は「カレー 幸せ」でググればわかる。

 幸せになれるかどうかは知らないが(僕は何も知らない)、カレーというのはミスなく簡単に作ることができる上に、おいしいから好きなのだ。今日は遅くなったが、これからカレーとカルピスを暴飲暴食し、幸せになろうと思う。

 明日は出勤だけれど、力を抜いて、頑張って来ようと思っている。働けば、働くほど、僕の欲しいものを手許に引き寄せていると考えたら、少しだけ頑張れる気もしてくるから。

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何も知らない

小学校の頃、同級生が持ってきて机に仕舞ったクジャクの卵がいつの間にか割れて、ちょっとした期間放置され、嫌な臭いを教室中にばら撒くまでになるほど、僕はベッドから出ずに腐っていた。湯たんぽの僅かに残された温もりと毛布が心地よい。それを差し置いて、どうして寒さなど選べよう。僕は喜んで腐っていた。

自分の性格の悪さを自覚すればするほど死にたくもなる。その一方、自分の社会性のなさを自分のせいにするよりも、それは社会のせいだ、滅びるべきは社会の方なのだと思っている自分もいる。それにしても社会という曖昧なものは何なのだろう。自分でもわからずに用いる言葉の一つである。

「君は何も知らないんだね」

よく言われる。僕は何に対しても無知な人間なのだ。何も知らない。僕以外の人間はすべてソクラテスだ。ソークラテース!

イラつく。何も知らない性格の悪い自分に苛つく。イライラが過ぎ去ると夕陽の憂鬱に潰されそうになって、大声を出して泣いた。泣いても泣いても空虚さは解消されない。憂鬱をどう受け止めていいのか、そんなこと知らない。何も知らない。

どういう心構えで今日の夜勤に臨めばよいだろう。わからないが、やる気があまりないことは確かだ。惰性で進むのだ。よくわからないが、とりあえず時間になったら、出勤して、時間になるまで今まで覚えた仕事を何も考えずにやろう。

そう言えば、昨日会ったシブヤは今何をしているだろう?彼は髭面になっていた。あの容姿で働くにしては、ちょっと清潔感に欠けるような気がする。自営業だろうか、学生だろうか。何も知らないし、どうでもいいことだ。

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amazarashiライブ~あんたへ~


amazarashiのライブは一昨年以来、二度目だ。メッセージ性のある詩が好きだ。「つじつま合わせに生まれた僕等」「空っぽの空に潰される」など好きな曲は多い。最後にギター1本で唄った「僕が死のうと思ったのは」もよかった。

17時の開場に合わせ、天神イムズ9階に上った。そこには多くの若者たちが集っていた。その中に、シブヤがいた。いや、シブヤ本人ではなかったかもしれないが、風貌があまりにもシブヤだった。数多くの人の中で、いち早く僕の目に止まったのも、あまりにシブヤだったからだ。もちろん、彼は一人で来ていた。一人でなかったらシブヤだと気づかなかったかもしれない。あくまで予想だが、彼は数人の知り合いに「一緒にライブに行かないか」と声をかけ、すべての人に断られたのだろう。

17時が過ぎて、長い行列が次第次第にイムズホールへとゆっくりと飲み込まれてゆく。シブヤは僕の数人前に並んで、行列のペースに歩調を合わせつつ、周りの様子を窺っていた。彼は360度確認するように周囲を眺め渡している。この邂逅に、僕の視線はシブヤに釘付けだったため、彼が真後ろを振り向いた際、ちょうど目が合う形となった。僕は気まずい調子で目を逸らした。きっと、彼は僕のことを覚えているだろう。

大学時代、『メディア処理基礎』の講義が行われる教室に僕は一人で座っていた。そこに声を掛けてきたのがシブヤだった。

「すみません。ここはメディア処理基礎の教室ですか?」

シブヤは声変わりすることなく成人を迎えた子供のような高い声で僕に尋ねて来た。

「知らね」

僕はふざけた調子でそう答えた。初対面の相手にはいつも真面目で堅苦しい、付き合いづらそうな態度の僕だったが、珍しく社交的な振る舞いをしたつもりだった。「じゃあ、なんでここにいるんだよ」とか突っ込んでもらえれば、友達になれるきっかけを生む対応だと思っていた。ところがシブヤは真面目過ぎた。「ここはメディア処理基礎の教室じゃないのかなあ」と言いながら、教室を出て行ってしまったのだ。おそらく教学課の事務の美人なお姉さんに確認しに行ったのだろう。

僕のこの対応は不味かったと今では思うのだが、これは友人の真似でもあった。友人は別の講義で既にシブヤに声を掛けられていたのだ。真面目で、社交的なシブヤは友人になるキッカケを無限に生み出す努力を惜しまない人物だったのだ。
居眠りしていて、ろくに講義を聞いていなかった友人はふいにシブヤに声を掛けられた。

「すみません、今再履修の人はなんと言ってましたか?」

先生が講義の再履修者に対して何かを伝えたらしかったが、シブヤはそれを聞き逃していた。

「知らね」

居眠りをしていた友人は何も聞いていなかったため、正直にそう答えたという。その答え方が随分砕けていて、僕の気に入った。僕は社交的人物になったつもりで、メディア処理基礎の教室がここだとわかっていたにも関わらず、「知らね」と答えてみた。結果的に彼とは友達になれないことを知ったのだが、それにしても、あの時の対応に関して、詫びたい気もする。

そんなこともあり、気まずく、卑劣にも目を逸らしたのだったが、シブヤは僕に気付いていなかったのか、あるいは気付かぬフリをしていたに違いない。そうでなければ、シブヤはシブヤ本人ではないシブヤの可能性がある。いずれにしても、シブヤ本人だったら、あの時の僕のクソ野郎な態度を忘れないだろう。だが、予想としてはシブヤは寛容な人だから、僕の悪態など気にもしてないかもしれない。

ホールに入るといい位置を確保するためにウロウロした。とりあえず、この辺りにいようと決めて、右側のスピーカー付近からホールの中心に寄った辺りに陣取った。前方に180cmを優に超える大男が3人ほど立っていて、前が見えなかった。後ろにいた女の子たちがどうやっても見えないため、どこかへ移っていった。大男の後ろはガランと大きくスペースができた。我々もあとで位置を変えよう、と彼女が言った。

右隣にしゃがんでリュックサックを開け、ガサガサやっている人がいた。彼もきっと大男の壁によりステージが見えないから位置を変えるだろう。彼が立ち上がった時、僕の肘が彼の肩に当たってしまった。いや、彼が立ち上がると、彼の肩が僕にぶつかってきた。どちらとも言えるが、不注意で接触してしまったと考え、「すみません」と一言言った。相手も「すみません」と高い声で言った。彼はシブヤだった。シブヤ本人ではないが、顔、体型、声、立ち居振る舞い、すべてがシブヤと酷似する、シブヤもどきの青年だった。

しばらくして、シブヤは面識のない僕にamazarashiのグッズを見せてきて「これとこれはどう違うのでしょう」というようなニュアンスの言葉を言ってきた。はっきり言って、何を言っているのかわからない。だが、この社交性はまさにシブヤだった。彼はamazarashiのグッズを持っているほどだから、ライブに来ていた僕と話が合うと思って、マニアックな質問をしてみたのだろう。しかし、僕は曲は聴いても、グッズは揃えていない。話しかけられた意味も、その質問の意味も知らなかった。

「知りません」と僕は答えた。

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嫌がらせはウンザリだ

契約している駐車場に車を停められていた。管理会社に電話すると、貼り紙をしておくと言っていた。しばらく外出して、戻ってきたら車はいなくなっていた。

部屋で映画を観ていたら、玄関のポストがカチャカチャと鳴り出した。続いてドアをドンドン叩かれた。貼り紙された腹いせだろう(予想)。

こちらは一生懸命働いて、月々の駐車料金を支払っている。苦情を言うのは当然の権利だったし、管理会社の対応も間違ってない。なぜ、貼り紙をされたくらいでドアドンされないといけないのだ。警察を呼ばれないだけ運が良かったと思ってもらいたい。管理会社の人は、こちらでできるのは貼り紙だけ、もし退かないようなら警察に連絡してくれ、とのことだったのだ。

何も悪いことをしていないのに・・・。

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返事をするのが遅いこと

 おそらくは8時半頃に一度起きていたのだが、やる気がないから、10時頃までベッドから出ずにうつらうつらしていた。毛布の温かさが心地よく、いつまでも起きたくない。

 朝食はカップ麺でいいや、と思い、電気ケトルで湯を沸かした。焼きそばに湯を注ぎ、3分間経過するまでに出勤の準備をある程度しておいた。湯切りし、ソースをかけた。これは「焼きそば」という商品なのだが、「焼き」を入れる調理工程など存在しないのだ。湯を注ぎ、湯を切り、ソースを混ぜる。どこで焼いているのだろう。

 焼きそばに加え、昨日食べかけで床に転がしておいたポテチをつまんだ。非常にやる気のない朝食だった。胃腸もやる気を見せず、痛むような気がしたので、消化剤を飲んだ。

 LINEで同級会の知らせが届いていた。日付を見ると、届いたのはずっと前らしかった。返事をしないのもまずいので、とりあえず、「行けそうにないです」と返事をしておいた。
 そういえば、大学時代の友人から、年賀状メールも届いていた。彼なりに苦心して、AA(アスキーアート)を用いて作成された年賀状は、残念ながら、僕のiPhoneではズレて表示されている。それの返信をまだしていなかった。最近、左手が腱鞘炎になって、スマホで作業をするのが億劫なのだ、という口実を今考えてみた。返信できない理由になっていないことはわかっている。右手が使えるじゃないか。だが、基本的に両手使いでスマホを操作する僕にとっての左手の欠落は致命的なのだ。と更に言い訳を考えた。やる気のない時は何もしないくせに、言い訳ばかり考える。世界言い訳選手権でデタラメなことを苦し紛れに言って、注目を浴びることなら自分にもできそうだ。よく考えると、タイピングができるくらいなのだから、さっさと返信すればいいのだ。よし、今やろう。「あけおめことよろ」となんでも略して言葉を作ってしまう日本人らしく、返信した。

 PENTAXのパンフレットを眺めながら、ぼんやりとしていたら、いつもなら寝ている時間を過ぎていた。これからひと眠りして、夜勤に行かないと。

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最近やる気がないから、何も考えていない

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 生活のための仕事で疲れて帰って来た。楽しみと言えば、食べることくらいしかない。そのため太ってしまったのだが、太ることを気にするよりも、食べたい気持ちの方が強くて、ついつい食べてしまう。寒いから、体に肉を付けないといけないのだ、と僕の身体が訴えているようだ。

 なんだか、眠い。昨日はある物事が僕を悩ませ、睡眠不足にさせた。なかなか答えが出てこず、いつもは日付が変わる前にベッドに入るのだが、昨日はそれができず、2時近くまで悩み続けていた。疲れたから、今日は早く寝ようと思う。やはり、僕はたくさん寝ないと調子が悪くなる。気持ちに余裕がなくなる。職場で無意味にうろうろしてしまったのも、寝ていないせいだろう。そのせいで、随分不審な動きを職場の同僚の人たちに見られてしまう。

 やることがわからなくなる。すると、僕はウロウロする。しかし、何をしていいのかわからない。何かを考えているような顔を作ることを意識して、頭が空っぽな状態でウロウロする。最初は考えているふりをしているから、難しい顔なのだが、やる気がないので、そのうち表情がなくなり、何も考えていない顔をして、歩き回るのだ。同僚が「どうしたんですか?」と不審そうな目で睨んでいるのに気付いて、僕はあたふたとするのだ。

 疲れたなあ。明日は夜勤だ。17時間拘束されるから、それまでに、これ以上寝たら、寝死ぬくらい寝ておこうと思っている。

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影響はどこからやってきた?

仕事から帰って来て、村下孝蔵を聴きながら、昨日の食材の残りで、湯豆腐を作った。僕は30の割には、老けているし、音楽も上の年代のものを聴いていることが多い。親の影響でも、友人の影響でもない。

多分、高校時代、毎日夜更かしして、深夜までテレビを観ていたせいだろう。テレビショッピングで、「懐かしのフォークソング集」的な4枚組くらいのCDが繰り返し紹介され、収録されている曲が流れていた。その中に、村下孝蔵の「初恋」が収録されていて、流れていたのを思い出す。フォークルが好きなのも、そのテレビショッピングで「悲しくてやりきれない」を知ったからだろう。

う、うわー。今日はFC2ブログのアプリがよく落ちる。疲れたし、明日は大変そうだし(ああ、もう今日になってる)、もう休まないと。

「おやすみなさい」

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シブヤと不思議な二人組

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 写真屋さんに行き、最近の写真を現像してもらった。
 SDカードをコンピュータで読み取ると、2090コマもの写真があった。読み込みだけでもかなり時間がかかった。現像する写真選びにも時間がかかってしまった。次のページを表示させる度に読み込みが始まり、全209ページを見終わるまでに相当な時間がかかった。その割に、現像する対象の写真は90枚程度だった。

 写真の注文を終えると、出来上がるまでの間に食事を済ませようと思い、マックに寄った。席に座って、周りをキョロキョロと怪しく見回しながら、ジャンクを頬張った。書店で気になる本を一冊購入し、できあがった写真を受け取りにいった。写真屋に入ると、デジタル一眼レフのパンフレットがあったので、もらってきた。パラパラとそれを眺めていると、喉から手が出てくるような気がした。しばらくはパンフレットを眺めて暮らそうと思う。

 これは昨日行って来た大宰府で撮影した写真。ちなみにここで引いたおみくじは小吉だった。書かれている内容は悪くなかった。

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 祝日ということもあり、人が多かった。お宮(賽銭箱の前)には行列ができており、僕も割り込みせずに順番待ちして、二礼二拍手一礼し、お願い事をしてきた。どうか、充実した1年になりますように。

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 学問の神様、菅原道真公が祀られている大宰府天満宮。筆塚の石碑があった。きっと四六時中、頭もハゲるほど勉強していたに違いない。僕は勉強をしていないのにハゲてしまった。今年は勉強を少し頑張りたい。ちなみに参道の途中に筆屋さんを見つけた。バクザン先生が使うような大きな筆が(展示?)売られていた。いいなあ、と思い、僕は指を咥えて眺めていた。

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 巫女さんの後ろ姿を目で追う。

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 牛さんの像が把握しているだけで、3体ある。入り口付近にある大きな牛さんは、参拝客たちに触られまくって、ピカピカと輝いている。来た時は混んでいて、触ることができなかったため、帰りに触った。頭がよくなりたいので、頭を沢山撫でた。次に、腰を痛めないように腰を撫でた。あまりにしつこく撫でていたために、後ろに並んでいた参拝客がなかなか触れずにいたらしく、一緒にいた彼女に「恥ずかしい」と言われてしまった。この写真の牛さんは昨日初めて発見したもので、けっこう小さなものだ。遠目に見ると不思議な感じのする牛さんだ。

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 大宰府と言えば、梅が枝餅。茶屋に入り、餅と抹茶のセットを購入。16時前だったが、閉店前らしく、店内をウロウロして、どの席に着こうかと迷っていると、「お客様、できるだけ前の方の席に座ってください」と言われた。以前、17時頃に別の茶屋に入ったことがあるけれど、その時は注文すると、店員のおばちゃんが「ええ、マジで?」と凄まじく不機嫌な表情をし、舌打ちをして、オーダーを取っていったことがあった。僕はマギー審司のようにびっくりした顔をしたのだったが、店員は本気で怒っていた。僕は「じゃあ、店閉めろよ」と言いたい気がした。

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 えーと、僕は太ってしまった。最近、体重を計ったいなかったから、あまり気にしなかったけれど、顔が丸くなったのを写真で見ると、酷いものだと思う。今年はダイエットも頑張らないと。

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 別にこのお店に寄った訳ではないけれど、屋根の上が気になって仕方なかった。

 今日は実家で撮影した写真も現像して、さきほど実家に送って来た。外を歩くと気持ちが良かった。

「シブヤはたった一人だった。大学に入学したが、彼の周りには誰もいなかった。人を避けていた訳ではない。むしろ、彼なりに努力して、友達を作ろうとしていた。シブヤは社交的だったし、喉から手がでるほど友達を欲しがっていたのだ。講義などで隣に座った人に話しかけたり、構内ですれ違った人に道を聞くなどして、きっかけを無限に生み出そうとしたのだ。しかし、世の中にはどうしようもないことだってあるのではないか。あらゆる手を講じても、すべて外れることだってないとは言い切れない。彼の場合、運が悪かったのだ。それだけだ。それしかない。」

 そんな物語を頭の中でやりたい放題に作り出し、僕は空を眺めて帰って来た。暇だから、空を見上げて、心の中の無秩序な世界を楽しんで、独りでニヤニヤしながら、周囲を見回しながら、ただ歩いていた。

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夕陽の緩慢

飛行機が離陸すると、今までいた街が数秒でミニチュアになり、やがて雲を突き抜けて、見えなくなってしまった。旋回し、機体が傾くと手に汗を握る。隣席のおじさんに悟られないよう、太腿で手汗を拭うのを止して、本を開いた。そこではマリヴロンがあるセリフを言っていた。僕はそのセリフを繰り返して読む。それは日常生活を平凡で色のないものと感じがちな僕のような底辺に位置する人間に勇気を与えるものだった。

ふと窓外に目を向ける。飛行機の翼が雲を切り裂きながら上昇を続ける。故郷と夕陽を背にして、僕はまた散文的な現実、あの暗闇の空へと飛んで帰るのだ、と寂寥の感で胸がいっぱいになった。手に入れたいものはいつも遠い。というよりも、身近にあるものの価値のわからない愚かさを自分の中に発見するのだった。それは人生における致命的な遠回りを自分自身に課しているような気がした。しかし、そうした性質はわかっていてもどうしようもないものだと思った。

3日ぶりの仕事に臨んだ僕の動きは緩慢だった。これは仕事中にやけに冷静になって、「僕の動きは遅い」とさえ思ったほどだ。体が重い。すぐに疲れる。そういえば、あまり寝ていないことに思い当たる。

最近、元気が出ない。ブログもサボりがちだ。せめて、ちゃんと寝たいなあ、と思う。

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帰ってくると部屋が寒かった

ああ、帰って来た。明日からまた仕事だ。3日間はあっという間だった。あと3、4日は滞在したい気がした。

今日はよく晴れていた。帰りの飛行機から富士山が見えた。だが、席の位置がミスってた。帰りは左側の席にすればよかった。右側の席に座ってしまったために、富士山や淡路島、小豆島が見えなかった。富士山は離陸して、旋回する際に見えたからよかったけれど。



また、仕事を頑張って、時間があったら、実家に帰ろう。

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雪かく人



6時半にアラームがなった。寒くて、眠くて、布団から出たくなかった。けれども、父親はすでに地区の雪かきを済ませて帰って来て、今度は庭の雪かきに取り掛かっていた。

実家では雪が積もる、または積もりそうな勢いで雪が降っていると電話がかかってくる。雪が積もると車が通れなくなって困るから、翌朝5時頃から地区の道路の雪かきをしなければならない。その連絡が時を構わずかかってくる。仕事前の重労働だ。雪の降る地の生活は大変だ。

雪かきを手伝った。雪は重かった。腰が痛くなった。始めて数秒で息切れして、飽きてきた。しかし、飽きたからといって、やめられるものではないから辛いところだ。庭の雪を軽トラックの荷台に積んでいく。雪降る地の人々は逞しい(僕の実家のある地域はあまり雪は降らないはずだと思っていたけど)。

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帰省~姪に逢う~

飛行機は楽だった。移動の疲れをかなり軽減できる。電車で7時間ほど掛かって疲労困憊で帰っていたのが信じられない。今までは、ほぼ1日がかりで移動していた。3日間の休みがあった場合は自由に行動できるのがたった1日だけという感覚だった。でも、飛行機を利用すれば、時間的にも、肉体的にも余裕ができる。これはやめられない。



空港に到着すると母親、妹、姪っ子が出迎えてくれた。ようやく逢えた。

姪っ子は僕の方をじっと見てきた。そして、何かを訴えかけるように、声を上げた。笑ってくれた。
知らない不審なおじさんが来たから大泣きされるかと思ったが、割とご機嫌だった。普段はそこまで声を上げないらしい。

姪っ子ちゃんは僕を見て笑う。僕はスキンヘッドでよかったと思う。赤ちゃんは丸いものに興味を示すらしい。だから、僕の頭が気に入ったのだろう。そういえば、前々から赤ちゃんにはじっと見られることが多かった。丸いからだろう。丸いといえば、みんなのヒーロー、アンパンマン。偉大である。

姪っ子の視力がしっかりしてきたら、今度は大泣きされるかもしれない。ぼやけた視界では、丸いものが識別し易く、受け入れやすいものだろうが、その丸いものの正体が汚いおっさんだとバレたら、一瞬で嫌われそうだ!そんな一抹の不安を覚えた出逢いだった。

外は雪が降っている。明日の朝は雪かきを手伝わなければ。

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はるのののくさ


夕食。今日は七草がゆ(左上)。旬の食材を最近大切にしようと思っている。嘔吐下痢で弱っていたから、ちょうどよかった。

「皆さん、七草がゆは食べましたか?年末年始の暴飲暴食で弱った胃腸の調子を整えましょう!七草がゆを食べると胃腸がよくなります!」

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明日から3連休

 夜明けの施設に便臭が漂っていた。誰だろう。自分が臭いのだろうか。疑問に思いながら、巡回していると、ある部屋の前で異常に臭うことに気付いた。居室に入り、紙パンツを「えいッ!」と下した。「そこには大きなうんこがありました」手にうんこがついてしまったが、即座に拭って、便処理を行った。大学時代の友人がこの場にいたら必ず「くっせー」と言うのを想像して、ニヤニヤしながら。

 介護の辛いところは便処理ではない。便処理は最初は抵抗があったけれど、すぐに慣れるのだ。嫌な人は嫌かもしれないけれど。それより、相手にしている人たちが話の通じる人たちではないことが辛いはずだ。当然のことながら、物忘れは酷い。妄想もある。暴力もある。自分は何も悪いことをしていないと思っていても責められる。

 夜、入居者が部屋から出てきて「何か飲みたい」と言うから、お茶を飲ませる。そのあと、ベッドに寝てもらうのだが、ドアを閉めた後、1~2分もしくは3~4分と経たないうちに部屋から出てきて「何か飲みたい」と言うのだ。それで、ベッドの座らせて、お茶を渡そうとすると「飲まん」と言われる。「さっき飲みたいと言いましたよね」と突っ込むのだが、入居者は無表情で何も答えない。仕方ないので、横になって休んでもらう。退室後、すぐにドアが開き、「何か飲みたい」と言う。これを2時間ほど繰り返し、疲労を蓄積させて寝かせるのだ。実際、朝まで起きつづけなければならない僕の方が疲労感でいっぱいになるのだが。しかし、このケースはまだ可愛い。
 
 昨日などは「ご飯はないですか?もう4,5日何も食べてない」と言う人がいた。「朝になったらごはんを持ってきます」と言って、退室したが、そのあと十数分、部屋の中から「ひもじい~、ひもじい~」と声が聴こえた。この方は寝たきりだったから、言うだけで何もしないからいいけれど、動ける人だったら、こうはいかない。
 まず、部屋から出てきて、「ご飯を出せ」と騒ぐのだ。転倒しないように付き添い、なんとか部屋に引っ込んでもらいたいから、誘導しようとするのだが、持っていた杖で殴打されたり、かじられたり、噛みつかれたりする。随分前にあったことなのだが、未だに傷跡が残っている。
 幻覚や妄想の酷い入居者には、見えもしない、聴こえもしない、ありもしない事象で1時間も足止めを食らい、作業が進まない。そんなことんなで入居者とのコミュニケーションが一番ストレスが溜まることなのだ。
 だが、実はそれよりも、イベント等で、歌を歌わないといけないことが辛くて死にたいほどだ。

 職場の方々に精神的に助けられ、夜勤も無事?終えることができた。体調はほぼ回復した。まだ下痢はあるけれど。

 明日から3連休。長野県の実家に新年のあいさつを言いに行って来る。どうやら明日は親が空港まで迎えに来てくれるらしい。実家に電話すると、早めに到着して、空港見物をしているという。小さい空港だから、見物と言っても、きっと時間を持て余すだろうけど。

 電話の向こうでは赤ちゃんの声がした。姪っ子が来ているのだろう。そういえば、妹夫婦から年賀状が届いていたのだが、体調や仕事の関係でなかなか返事ができずに今日を迎えてしまった。夜勤明けのフラつく肉体をなんとか運んで、ポストに投函したのだが、この分だと年賀状より早く妹夫婦姪っ子に逢うことになりそうだ(旦那さんは仕事かな)。

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2014年初夜勤

お腹が痛い。

新年初夜勤の日だ。無事終わるといいけれど。

今日の夜勤が終わったら、3連休だ。以前から希望を出していた。実家に帰る予定だ。

航空チケットは予約済みだ。小さな旅客機に乗って、実家の最寄りの空港まで飛んで行くことになっている。

そんな訳で、今日明日の勤務が終わると、3日間ではあるが、僕にとっての冬休みがやってくる。特に何かをする予定もないけれど、久しぶりに家族の顔を見られるから嬉しい。

お餅を食べたいので、体調を整えないといけない。

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嘔吐下痢症4日目

 昨夜あたりから、YouTubeで大食いのチャンネルを延々と見ている。吐き気は治まったけれど、腹痛があって、なかなか食べられない。食べられないけれど、食べたいのだ。仕事中も腹痛がじわじわときていた。

 だが、昼頃から回復し始めた。さっき、シチューを作って食べた。こんなにおいしいものが世の中にあったのか!

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粉薬ばかりが処方されていた

 まずい薬ばかりを飲んで、仕事を乗り切った。乗り切ったというより、何もせずに定時まで「居た」だけだ。満足に食事が摂れていないので、フラフラした。思うように力が入らないし、万が一意識が飛んで、抱えていた入居者と共に倒れてしまったらまずいということで、できるだけ介助が避けられるように周りのスタッフが配慮してくれた。ありがたかった。

 朝はホットミルクを一杯飲んで出かけた。何も食べないよりずっといいはずだ。昼食はチョコレート一個。15時過ぎにチョコ一個。まるで遭難した人のようにチョコレートをちょびちょび食べ、水筒に入れてきた麦茶を小まめに飲んだ。食べないよりはましだろう。

 吐き気止めを飲んでいるからか、吐き気はしなくなった。だから、さきほど雑炊を食べることができた。少し胃腸の調子もよくなってきている気がする。明日も仕事がある。今日より回復していたらいいな。

 早いけれど、もう休もうと思う。

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救急医療センター

出勤したのだが、腹痛と吐き気と下痢で仕事になりそうもなかった。昨日の朝からほとんど何も食べていないために力も入らない。立っていることすら一苦労だ。

一昨日の夕食を食べ過ぎたせいだと思っていたが、ただの食べ過ぎで、ここまで気分が悪くなるとは思えない。それに食べ過ぎというほど食べてもいない気がする。

熱はなかった。けれども、頻繁にトイレに行くし、吐き気と腹痛でつらいし、フラフラしてくるので、帰れるのであれば、帰りたかった。他のスタッフには申し訳なかったが。リーダーに事情を話して、遅番のスタッフが出勤したら帰ることにした。運よく、遅番のスタッフが時間調整のために1時間早く出勤したので、それに合わせて帰ることができた。

正月で病院は閉まっている。救急医療センターに行くしかないようだった。仕事が休みで家にいた彼女に頼んで、車で連れて行ってもらった。救急医療センターは混み合っていた。子供が多かった。

診察まで1時間以上待った。嘔吐下痢症と診断された。待合室に戻るとまた1時間ほど待った。診察時間は1~2分程度だった。一人頭1、2分の診察で1時間待ちの状態だ。処方箋も山のように積まれていたことだろう。待ちきれない患者が受付に行き「会計はまだですか?もう随分前に診察が終わってますよ」と苛立ちを見せる場面もあった。受付の女性は「順番にお呼びしてますので」と答える。「でも、診察が終わったのは随分前のことです」と納得しきれない患者が同じことを繰り返していた。

待つしかない。「まだですか?」と言って受付業務を一人で行っている女性を引き止めた分、待ち時間は長くなるから。

吐き気止めや整腸剤などを処方してもらい、帰って来た。それでも、飲んですぐによくなるものではない、と薬剤師が言っていた。薬を飲んで寝てみるしかない。

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豚の物語

 ヤクルトとホットミルクしか摂取していない。朝、7時過ぎに起きると胃に不快感を感じた。吐き気がした。頭痛も伴っていた。やっとのことで、洗濯を済ませると、ベッドに倒れ込んだ。ベッドに入ると、腸に違和感があった。トイレに駆け込む。最初はふつうのモノが出ていた。3回目のトイレから水っぽくなってきた。それ以降は水のようなものばかりが出てくる。何度トイレに入ったかもう忘れてしまった。ただ、トイレットペーパーが一巻きなくなってしまった。

 起きているのが辛いから、僕は眠った。起きてみると14時になっていた。せっかくの休日なのに、僕は寝ることしかできない。

 なぜか『フランドン農学校の豚』という話のことを思い出したので、ちくま文庫の宮澤賢治全集の7巻を取り出して、読んでみた。あまりつらいかった。だが、現実なのだと思った。豚が肥育器で飼料を無理矢理胃に流し込まれる場面などは、僕も吐き気がしていたので、豚の気持ちに入り易かった。こんな気持ちの悪さで、太らされて、人間の栄養になるために、殺されなければならないのか。あまりにもつらい気がする。普段平気で食べているお肉。命をもらっていることを忘れがちになっているのではないか。
 僕は食べ過ぎの毎日を反省するとともに、この胃腸の具合の悪さは、昨日の大吉の反動でなく、日ごろの感謝が足りなかった報いと受け取ることにした。

 妹夫婦から年賀状が来ていた。返事を書かないといけない。年賀状を買わなければ。それにその他の買い物も。だが、外に出られるほどの元気がない。とりあえず、もう少し休んでから、ぼつぼつタイミングを見て、買い物に行くしかない。

 とりあえず、トイレに行こう。

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2014年~おめでとうございます~

「明けましておめでとうございます。
 皆様のご健康、ご多幸をお祈り申し上げます」

 近くの神社にお参りに行って来た。賽銭を投げ込み、鈴を鳴らし、二礼二拍手一礼をした。おみくじを買った。

 今年のおみくじは・・・大吉!

 お屠蘇を注いでもらい、一飲みした。お屠蘇のおばさんは何かを言ったようだったが、よく聴こえなかった。僕は一礼し、無言でお酒を飲んだ訳だが、後で聞いてみるとおばさんは「おめでとうございます」と言っていたという。僕はそんな当たり前のあいさつができず、恥ずかしくなった。

 神社を出た足で、近隣のお寺に入って行った。除夜の鐘をついた。しっかり力を入れないと音がでないのだと思って、割としっかり踏ん張ったら、鐘を突く棒が予想以上に軽く、叩いた鐘は大きな音で鳴った。近くだから、大きく聴こえただけかもしれない。僕はあまりにも大きい音だったので、びっくりして、逃げるように鐘の前から去って来た。ここでも作法を欠いてしまった。鐘をつく前に合掌しなかった。何も知らないと恥ずかしい。僕は本当に何も知らない人間だ。

 さて、今日から平成26年(西暦2014年)が始まった。年が明けて間もなくして、おみくじで大吉を引き、運を使い果たした。また細々とした生活が始まるだろう。仕事も始まる。自分次第で、楽しくも苦しくもなる。自分の道は自分で切り拓くものだ。なんとか、また一年、一日一日をしっかりと踏みしめて生きたい。

 このブログもできるだけ毎日更新していきたいと思う。

「本年もよろしくお願いします」

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こんにちは、たびびとです。
ようこそ、ぼくのブログへ。

介護職員のバイトをしています。
時間がいっぱいあるので、ブログ始めてみました!

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